必須ミネラル-ナトリウム(塩分)の不足と生活習慣病と病気

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ナトリウム(塩分)は細胞外液量を維持、浸透圧の調整、酸や塩基といった調節に重要な役割を担っています。ナトリウムが不足すると、低ナトリウム血症、脱水症状、筋肉異常、眠気、めまい、食欲減退・脱力感、錯乱、昏迷、昏睡、血圧下降、嘔吐、下痢、精神障害などの症状が出る可能性があります。

 

生活習慣病

ナトリウムによる高血圧の発症・維持は遺伝要因と環境要因などの生活習慣が関わっています。主にナトリウム(食塩)の過剰摂取による影響で、ナトリウムが不足した場合に生活習慣のリスクが上がるといった報告は確認できません。

 

低ナトリウム血症

低ナトリウム血症は細胞外液量減少型、細胞外液量正常型、細胞外液量増加型などに分けられることがありますが、いずれも基本的に血液などの細胞外液のナトリウム濃度が低下することで発生します。このため、ナトリウム(塩分)の不足だけでなく、水の過剰摂取によっても低ナトリウム血症が発生します。ナトリウム濃度が低下することで、浸透圧の調整、筋肉の収縮や弛緩、神経伝達がうまくいかず様々な症状がでる可能性があります。浸透圧の調整、筋肉の収縮や弛緩、神経伝達についてはナトリウムの効果を確認してください。

なお、血清ナトリウム濃度と症状の関係は以下のように言われています。

  • 130(mEq/l)以上   :無症状
  • 120〜130(mEq/l) :軽度の虚脱感や疲労感
  • 110〜120(mEq/l) :精神錯乱、頭痛、悪心、食思不振
  • 110(mEq/l)以下   :痙攣、昏睡

 

脱水症状(低張性脱水・ナトリウム欠乏性脱水)

血中のナトリウムが減少した状態です。この場合、ナトリウムの血中濃度を保つため、血液の水分が細胞内液に移動します。これにより血液量が少なくなり、低血圧や循環不全を起こしやすくなります。

 

筋肉の異常

ナトリウムは筋肉の収縮や弛緩に関わり、シグナルとなり筋肉が収縮や弛緩の反応がおこします。ナトリウム不足すると、痙攣、不整脈、全身の脱力感といった症状が出る可能性があります。

 

精神障害

ナトリウムは脳と体の各機能との情報伝達に関わっています。このため、ナトリウムの不足は体の機能を低下させます。低ナトリウム血症の重度の症状で精神障害や昏睡といった状態が発生する可能性があります。

 

 

ナトリウムの摂取基準についてはナトリウムの機能・役割と食事摂取基準を確認してください。

ナトリウムの過剰摂取についてはナトリウム過剰摂取による副作用(過剰症)を確認してください。

 

 

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