五大栄養素の基礎-エネルギーとカロリー

健康辞苑アイコン 炭水化物

栄養とは外部から必要な物質を摂取して体の機能を維持したり高めたりして生活する現象ことです。栄養は体外から取り入れられる物質のことも指していますが厳密にいえば体外から取り入れられる物質のことを栄養素といいますのでここでは栄養素について記載します。

 

栄養素は下記のいずれかを示します。

  • エネルギーを供給する物質
  • 成長、発達、生命の維持に必要な物質
  • 不足すると特有の生化学または生理学上の変化が起こる原因となる物質

参考元: コーデックス委員会 

 

栄養素の中で、特に体に必要な種類の栄養素5種類を「五大栄養素」といい、人間に欠かせないエネルギーを供給する3つの栄養素を「三大栄養素」ます。

 

五大栄養素

炭水化物、たんぱく質、脂質のエネルギーとなる栄養素を三大栄養素といいます。それに加えミネラル、ビタミンを加えた栄養素を五大栄養素といいます。

 

栄養素名説明
炭水化物炭水化物には消化吸収されるもの糖質とされないもの食物繊維があります。糖質は体に吸収されるとすぐにエネルギーになりやすく、主として脳や体を動かすエネルギーになります。糖質はエネルギーとして使われるほかに脂質の代謝にも関与しています。余った糖質はグリコーゲンや中性脂肪に形を変えて体内に貯蔵されます。食物繊維はエネルギーになりませんが、腸内では老廃物の運搬係や不要な物質を体外へ排出する役割があります。
たんぱく質たんぱく質は体重の約20%を占め、血液や筋肉などの体をつくる主要な成分です。主に体を作る働きがあります。また、酵素などの生命の維持に欠かせない多くの成分で、エネルギー源として使われることもあります。主としてアミノ酸からできおり、たんぱく質は動物性たんぱく質と植物性たんぱく質の2つに分類できます。動物性たんぱく質は肉類・魚介類・卵・乳製品など動物性の食品に、植物性たんぱく質は豆類・穀類など植物性食品に多く含まれています。これらは体内では消化され、アミノ酸に分解されたあとに筋肉や内臓、皮膚などの材料となります。
脂質脂質は高カロリーのエネルギー源です。貯蔵脂肪としてエネルギーの貯蔵にも役立っていおり、体を動かすエネルギー源として使われるほか、体の中で神経組織、細胞膜、ホルモンなどを作成するために必要な成分です。血液中に含まれる脂質には脂肪酸、中性脂肪、コレステロール、リン脂質の4つがあります。
ミネラル人間の身体は約60種類の元素で構成されています。特に栄養素として不可欠な16種類を必須ミネラルといい、骨などの体の組織を構成したり、体の調子を整えたりする働きがあります。また生理作用にも関わっています。ミネラルは体内でつくることができないため食品から摂取する必要があります。脂肪・糖質・たんぱく質のようにエネルギーにはなりません。
ビタミンビタミンは13種類あり、種類によって異なる働きをします。ビタミンには水に溶ける水溶性ビタミンと油脂に溶ける脂溶性ビタミンがあります。それぞれの性質から体への取り込まれ方や代謝に特徴があります。ビタミンの多くは体の働きを助ける補酵素として機能します。脂肪・糖質・たんぱく質のようにエネルギーにはなりません。

 

栄養素のエネルギー

エネルギーとなる三大栄養素には下記のエネルギーがあります。

 

炭水化物(糖質) 1g = 4kcal

たんぱく質 1g = 4kcal

脂質 1g = 9kcal

 

ミネラルやビタミンはカロリーはありませんが、体の機能を維持するために必要な栄養素です。
カロリーがないからといって取らなくても良いわけではありません。

また、人が活動する上でエネルギーは必ず必要ですが、カロリーの取りすぎには注意が必要です。

 

1日に必要なカロリーの基準

1日に必要なカロリーは年齢、性別、生活活動レベルなどで個々に異なります。
ここでは参考値を記載しておきます。

 

男性:2,650kcal

女性:1,950kcal

引用元:厚生労働省 日本人の食事摂取基準

男性は20代~30代の基準カロリーを表示しています。
女性は20代~30代で妊婦でない方の基準カロリーを表示しています。
どちらも一般的な生活活動レベルの基準値を記載しています。

 

詳細なカロリーの基準についてはエネルギーの食事摂取基準と基礎代謝基準値を確認してください。

 

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