炭水化物の機能・役割と食事摂取基準など

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炭水化物には消化吸収されるもの糖質とされないもの食物繊維があります。糖質は、主として脳や体を動かすエネルギーになります。同じようにエネルギーになる脂質に比べて燃焼が早いので、体に吸収されるとすぐにエネルギーになります。

 

炭水化物の機能・役割

栄養学的な側面からの炭水化物の最も重要な役割は、エネルギー源としての機能です。主な役割は、脳、神経組織、赤血球、腎尿細管、精巣、酸素不足の骨格筋 等通常はブドウ糖しかエネルギー源として利用できない組織にブドウ糖を供給することです。易消化性炭水化物のいわゆる糖質は、約4 kcal/g のエネルギーを産生することができます。炭水化物の栄養学的な主 な役割は、脳、神経組織、赤血球、腎尿細管、精巣、酸素不足の骨格筋等、通常はブドウ糖しかエ ネルギー源として利用できない組織にブドウ糖を供給することです。難消化性炭水化物は、腸内細菌による発酵分解によってエネルギーを産生できますが、その値は一定 でなく有効エネルギーは 0~2 kcal/g と考えられています。また、難消化性炭水化物の一部である食物繊維はエネルギー源としてではなく、それ以外の生理的機能による生活習慣病との関連が注 目されています。

 

炭水化物の食事摂取基準

炭水化物の食事摂取基準(% )

年齢等男性の目標量(中央値)女性の目標量(中央値)
0~5(月)
6~11(月)
1~2(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
3~5(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
6~7(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
8~9(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
10~11(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
12~14(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
15~17(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
18~29(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
30~49(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
50~69(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)
70以上(歳)50~65(57.5)50~65(57.5)

すべての年代で50~65(%)としています。中央値は、範囲の中央値を示したものであり、最も望ましい値を示すものではありません。また、上記値は必要なたんぱく質と脂質の量から逆算したものを基準値としています。このため、範囲については、おおむねの値を示したものです。また、上記にはアルコールを含んでいますが、アルコールの摂取を勧めるものでは ありません。

妊婦のデータはありません。

 

食物繊維の食事摂取基準(g/日)

年齢男 性
目標量(g/日)
女 性
目標量(g/日)
6~7(歳)11 以上10 以上
8~9(歳)12 以上12 以上
10~11(歳)13 以上13 以上
12~14(歳)17 以上16 以上
15~17(歳)19 以上17 以上
18~29(歳)20 以上18 以上
30~49(歳)20 以上18 以上
50~69(歳)20 以上18 以上
70 以上(歳)19 以上17 以上

5歳以下と妊婦のデータはありません。

 

炭水化物が不足した場合の影響

  • エネルギーが不足して、疲れやすくなる可能性があります。
  • 脳のエネルギー源なので、頭の働きがにぶる可能性があります。

 

炭水化物を取得できる食物

ご飯、パン、めん、いも、砂糖などがあります。

 

参考

アルコール

アルコールは炭水化物を発行させたものですが、炭水化物の定義には含んでいません。ただし、食事摂取基準値はアルコール含んだ値で算出されています。アルコール(エタノール)は、人にとって必須の栄養素ではありません。

アルコールについては少量の飲酒(アルコール摂取)を習慣とする集団がそうでない(飲酒習慣をもたないか、ある一 定量以上の摂取習慣をもつ)集団に比べて総死亡率が低いという報告は多数存在します。同様に、特定の生活習慣病(例えば、糖尿病の発症 )においても類似の傾向が認められます。しかしながら、軽度飲酒者(軽度のアルコール摂取量)で死亡率が減少することは、栄養素としての アルコール(エタノール)の直接作用とは考えにくく、その理由は様々に議論されており、結論は まだ得られていません。

 

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