カルシウム(calcium)は原子番号20、元素記号Ca、アルカリ土類金属の1つで多量ミネラルに分類されます。カルシウムは、体重の1~2%を占め、その99%は骨及び歯に存在し、残りの約1%は血液や組織液、細胞に含まれています。体の維持に必要な必須ミネラルです。
カルシウムの機能・役割
体内のカルシウムは、99%は骨と歯に、残りの1%が血液などの体液や筋肉などの組織にあります。骨や歯の形成、血液の凝固の補助、体液をアルカリ性に保つ、神経や筋肉の興奮を抑える役割など、生命の維持や活動に重要な役割をしています。また、骨は吸収と形成を常に繰り返しており、成長期には骨形成が骨吸収を上回り骨量は増加するため、成長にも必要な成分です。なお、カルシウムはと機能カルシウムと貯蔵カルシウムに分類されます。
機能カルシウム
機能カルシウムは、人間の血液や神経、筋肉の中に存在します。生命の維持や活動に重要な役割をしています。
貯蔵カルシウム
貯蔵カルシウムは、人間の骨や歯の成分として存在しているカルシウムです。体内に存在するカルシウムのほぼ99%はこの貯蔵カルシウムです。
カルシウムの食事摂取基準
カルシウムの食事摂取量は以下の通りです。
カルシウムの食事摂取基準(mg/日)(男性)
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 |
---|---|---|---|---|
0~5(月) | ─ | ─ | 200 | ─ |
6~11(月) | ─ | ─ | 250 | ─ |
1~2(歳) | 350 | 450 | ─ | ─ |
3~5(歳) | 500 | 600 | ─ | ─ |
6~7(歳) | 500 | 600 | ─ | ─ |
8~9(歳) | 550 | 650 | ─ | ─ |
10~11(歳) | 600 | 700 | ─ | ─ |
12~14(歳) | 850 | 1,000 | ─ | ─ |
15~17(歳) | 650 | 800 | ─ | ─ |
18~29(歳) | 650 | 800 | ─ | 2,500 |
30~49(歳) | 550 | 650 | ─ | 2,500 |
50~69(歳) | 600 | 700 | ─ | 2,500 |
70以上(歳) | 600 | 700 | ─ | 2,500 |
カルシウムの食事摂取基準(mg/日)(女性)
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 |
---|---|---|---|---|
0~5(月) | ─ | ─ | 200 | ─ |
6~11(月) | ─ | ─ | 250 | ─ |
1~2(歳) | 350 | 400 | ─ | ─ |
3~5(歳) | 450 | 550 | ─ | ─ |
6~7(歳) | 450 | 550 | ─ | ─ |
8~9(歳) | 600 | 750 | ─ | ─ |
10~11(歳) | 600 | 750 | ─ | ─ |
12~14(歳) | 700 | 800 | ─ | ─ |
15~17(歳) | 550 | 650 | ─ | ─ |
18~29(歳) | 550 | 650 | ─ | 2,500 |
30~49(歳) | 550 | 650 | ─ | 2,500 |
50~69(歳) | 550 | 650 | ─ | 2,500 |
70以上(歳) | 500 | 650 | ─ | 2,500 |
妊婦の場合でも上記を参照してください。妊娠中は代謝動態が変化し、腸管からカルシウム吸収率があがって胎児側へ蓄積されます。
※数値未入力の項目についてはデータがない、またはデータ不足のため未記載となっています。
カルシウムを取得できる食物
牛乳・乳製品、小魚、海藻類、大豆製品、緑黄色野菜などに含まれます。
カルシウムが不足した場合の影響
カルシウムの欠乏により、骨粗鬆症、高血圧、動脈硬化などを招く可能性があります。
カルシウムの過剰摂取
カルシウムの過剰摂取によって、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが生じる可能性があります。
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