ビタミンB2の不足と生活習慣病・病気

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ビタミンB2が不足することで皮膚、粘膜、成長などに様々な症状がでます。主な症状としてて、口唇炎、口内炎、舌炎、眼精疲労、目の充血などで、肌や髪のツヤがなくなる症状があります。また、ビタミンB2欠乏症が原因となり、ホルモンバランスが崩れ、精神が不安定になる症例も報告されています。重症の場合、成長障害や知能障害などが現れる場合もあります。

 

生活習慣病

発症予防や重症化予防に関連する論文はありませんでした。

 

肥満・メタボリックシンドローム

生活習慣病に関する論文はありませんが、ビタミンB2は代謝に関わる重要な栄養素で、肥満やメタボリックシンドロームに関与すると考えられます。ビタミンB2が不足すると、脂肪である脂肪酸をエネルギーに変えることができず、脂肪として蓄えられてしまします。このため、太りやすくなり、肥満やメタボリックシンドロームの原因にもなります。

 

動脈硬化

生活習慣病に関する論文はありませんが、ビタミンB2は、脂質の代謝に関わっているので、不足すると脂質が上手くエネルギーに変えられず、肥満につながり、動脈硬化になる可能性があります。体内で、脂質が酸化されると過酸化脂質という有害物質ができます。過酸化脂質は、細胞を傷つけ細胞の寿命を縮めたり、動脈硬化を引きおこす原因になります。ビタミンB2はこの過酸化脂質を分解して、取り除く働きがあるため、動脈硬化を予防する効果があるといえます。また、過酸化脂質を分解する働きがあるため、老化やガンを抑える効果もあります。

 

発育障害・成長障害

ビタミンB2は子供の成長の促進に関与するため、不足すると子供では発育障害・成長障害につながります。ビタミンB2は、別名として発育のビタミンとも呼ばれ、細胞を再生したり、新しく生まれ変わる際に、重要な働きをします。このため、妊娠中の女性や、成長期の子供がビタミンB2不足になると、成長に影響がでる可能性があります。妊娠中の胎児は、お母さんの食べ物によって栄養状態が大きく左右されるため、特に注意が必要です。動物においてはビタミンB2の不足で奇形のリスクが高まる報告があります。

 

皮膚の炎症

ビタミンB2は細胞が新しく生まれ変わる時に必要な栄養素です。ビタミンB2が不足すると皮膚が乾燥して剥がれ落ちるようになったり、皮膚が脂っぽくなって炎症を起こすようになったりすることもあります。ビタミンB2の摂取は新陳代謝が活発になりターンオーバーが促進され、肌に老廃物が溜まりにくい状態を作ることができます。また、過酸化脂質を分解する働きもあるため、ニキビ、乾燥肌、肌荒れ、脂漏性皮膚炎の原因になる過酸化脂質を分解することで肌荒れの予防が出来るとも考えられてます。

 

粘膜の炎症

ビタミンB2は粘膜を正常に保つ働きがあります。ビタミンB2が不足すると、口内炎、口角炎、口唇炎、舌炎、流涙、羞明、結膜炎、硝子体混濁、角膜血管新生などがおこる可能性があります。

 

シビ・ガッチャキ病

ひび,あかぎれとみられる青森県津軽地方の地方病です。シビとは皮膚が荒れ皸裂がでる状態をいい、ガッチャキとは肛門、陰部の痒みをいいます。ビタミンB2欠乏症が原因とされ、皮膚粘膜の障害が強く,深い線状の亀裂が皮膚にできます。口角炎,舌炎,肛門付近に皹裂、浮腫、上皮剥離、糜爛ができ、外陰部に掻痒、續發、濕疹樣變化、摩擦疹樣病變など、粘膜付近の皮膚に症状がでます。

 

 

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