ビオチンの機能・役割と食事摂取基準

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ビオチンの正式な化学名は、5〔─(3aS、4S、6aR)─2─オキソヘキサヒドロ─1H─チエノ[3、4─d]イミダゾール─4─イル〕ペンタノン酸です。ビタミンB7と呼ばれることもあり、ビタミンHと呼ばれていたこともありました。水溶性ビタミンでビタミンB群に分類されます。

 

ビオチンの機能・役割

ビオチンは抗炎症物質を生成することによってアレルギー症状を緩和する作用があり、ピルビン酸カルボキシラーゼの補酵素です。皮膚や髪の毛を健康に保ったり、筋肉痛を和らげたりする効果、エネルギー代謝の過程で酵素の働きを助ける補酵素としての役割を担っています。

 

ビオチンの効果・効能については以下を確認してください。

ビオチンの効果・効能

 

ビオチンの食事摂取基準

ビオチンの食事摂取基準は下記のとおりです。

 

ビオチンの食事摂取基準(μg/日)

年齢等目安量(男性)目安量(女性)
0~5(月)44
6~11(月)1010
1~2(歳)2020
3~5(歳)2020
6~7(歳)2525
8~9(歳)3030
10~11(歳)3535
12~14(歳)5050
15~17(歳)5050
18~29(歳)5050
30~49(歳)5050
50~69(歳)5050
70以上(歳)5050

妊婦の目安量は50μg/日になります。

 

ビオチンを取得できる食物

レバー、卵黄などに含まれます。

 

ビオチンが不足した場合の影響

ビオチン欠乏症は、リウマチ、シェーグレン症候群、クローン病などの免疫不全症、1型や2型の糖尿病に関与しています。ビオチンが欠乏すると、乾いた鱗状の皮膚炎、萎縮性舌炎、食欲不振、むかつき、吐き気、憂鬱感、顔面蒼白、性感異常、前胸部の痛みなどが惹起されます。欠乏すると乳酸アシドーシスなどの障害が起きる可能性がありあます。

 

ビオチンの不足・欠乏については以下を確認してください。

ビオチンの不足と生活習慣病・病気

ビオチンの不足・欠乏の症状

 

ビオチンの過剰摂取

通常の食品で100g当たりのビオチン含量が数十μgを超える食品は、肝臓を除き存在せず、通常の食品を摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したという報告はあありません。また、ビオチン関連代謝異常症の患者において、1日当たり200mgという大量のビオチンが経口投与されていますが、健康障害などの報告はありませんでした。

 

ビオチンの過剰摂取については以下を確認してください。

ビオチンの過剰摂取による病気・過剰症

 

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