カリウムの過剰摂取による病気・過剰症

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カリウムは多くの食品に含まれています。特にカリウムのサプリメントなどを使用しない限り、過剰摂取による病気・過剰症になるリスクは低いと考えられます。カリウムは過剰摂取しても体外に排出されるため、ほとんど問題はありませんが、腎機能に障害がある場合は、正常にカリウムが排出されず体に蓄積して過剰症になる可能性があります。また重度の外傷や火傷で筋肉細胞が壊れ多量のカリウムが血液に溶け出した場合も過剰症を招く可能性があります。その他、糖尿病により細胞内へのカリウム移行に異常がある場合、過剰摂取を起こす可能性があります。カリウムが正常の範囲内を上回って体内に存在し続けると、高カリウム血症を引き起こす可能性が高まります。

 

カリウムの摂取基準についてはカリウムの機能・役割と食事摂取基準を確認してください。

 

高カリウム血症

高カリウム血症は、血液中のカリウム濃度が異常に上昇した状態です。電解質代謝異常症の1つです。。災害時、挫滅症候群として発症する場合があります。主な症状は、脱力感、四肢の痺れ、低血圧、不整脈、頻脈、筋力低下、嘔吐、胃腸症状、知覚過敏などです。細胞外液のK濃度が5.0-6.0mEq/lになると心電図異常が見られ、7mEq/l以上になると致死的不整脈を起こす可能性が非常に高くなります。高カリウム血症は死に至る病態です。副腎からアルドステロンというホルモンが分泌されなくなるアジソン病や消化管出血などの原因になります。

 

心疾患・不整脈

ナトリウムとカリウムは心筋の細胞内外の間を移動する事で電気刺激のシグナルを心筋細胞に伝え、これにより心筋の収縮と拡張が行なわれています。カリウムの過剰な状態が継続すると心筋におけるシグナルが正常に伝わらなくなり、心臓の鼓動が不規則になる不整脈になる可能性があります。また、不整脈により心疾患を引き起こす可能性があります。

 

 

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