モリブデンの過剰摂取による病気・過剰症

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モリブデンは過剰摂取しても尿中に排泄されるため、通常の食生活で病気・過剰症が問題となることはほとんどありません。モリブデン中毒に関する研究は少なく、食事からのモリブデン摂取量が0.14~0.21mg/kg体重/日で、高尿酸血症と痛風様症状を観察したという報告があります。モリブデンの急性中毒では、下痢を伴う胃腸障害を起こし、昏睡状態・心不全により死に至るとされています。慢性中毒では、関節の痛みや高尿酸血症など、痛風の様な症状が起こる可能性があります。また、モリブデンを大量に摂取した動物では銅の欠乏症が起こることがわかっています。

 

モリブデンの摂取基準についてはモリブデンの機能・役割と食事摂取基準を確認してください。

 

高尿酸血症・痛風

モリブデンはキサンチンオキシダーゼの構成成分で、キサンチンオキシダーゼははプリン体が分解されて尿酸がつくられる時に関わっています。過剰摂取により、この酵素のはたらきが強くなると高尿酸血症や痛風になる可能性があります。また、高尿酸血症や痛風は心疾患、心筋梗塞の要因にでもあります。このため、脂質異常症、糖尿病、肥満、高血圧などから脳血管障害、心臓病を併発する可能性があります。

 

銅欠乏症

モリブデンには銅の排出を促す作用があります。このためモリブデンを過剰に摂取すると多くの銅が排出されてしまい銅欠乏症になる可能性があります。銅欠乏の病気については銅の不足と生活習慣病と病気を確認してください。

 

モリブデンの不足・欠乏については以下をご覧ください。

モリブデンの不足と生活習慣病と病気

モリブデンの効果効能と不足欠乏の症状

 

 

 

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