セレン(selenium)は原子番号34、元素記号Seの第16族元素の一つで微量ミネラルに分類されます。セレンの多く含む食品は魚介類で、植物性食品と畜産物の場合は、それぞれの土壌と飼料中のセレンの量に依存して変わります。体の維持に必要な必須ミネラルです。
セレンの機能・役割
セレンはセレンを構成要素にもつたんぱく質の形態で存在し、抗酸化作用や甲状腺ホルモン代謝において重要な役割を担っています。
抗酸化作用と活性酸素の分解
セレンは抗酸化力を持っています。また、抗酸化酵素の構成成分にもなります。セレンは過酸化水素を水と酸素に分解するグルタチオン・ペルオキシダーゼに必要です。このため、老化防止やがん予防に役立ちます。
甲状腺ホルモンの代謝
セレンは甲状腺
セレンの効果についてはセレン(セレニウム)の効果効能と不足欠乏の症状を確認してください。
セレンの食事摂取基準
セレンの食事摂取量は以下の通りです。
セレンの食事摂取基準(μg/日)(男性)
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 |
---|---|---|---|---|
0~5(月) | ─ | ─ | 15 | ─ |
6~11(月) | ─ | ─ | 15 | ─ |
1~2(歳) | 10 | 10 | ─ | 80 |
3~5(歳) | 10 | 15 | ─ | 110 |
6~7(歳) | 15 | 15 | ─ | 150 |
8~9(歳) | 15 | 20 | ─ | 190 |
10~11(歳) | 20 | 25 | ─ | 240 |
12~14(歳) | 25 | 30 | ─ | 330 |
15~17(歳) | 30 | 35 | ─ | 400 |
18~29(歳) | 25 | 30 | ─ | 420 |
30~49(歳) | 25 | 30 | ─ | 460 |
50~69(歳) | 25 | 30 | ─ | 440 |
70以上(歳) | 25 | 30 | ─ | 400 |
セレンの食事摂取基準(μg/日)(女性)
年齢等 | 推定平均必要量 | 推奨量 | 目安量 | 耐容上限量 |
---|---|---|---|---|
0~5(月) | ─ | ─ | 15 | ─ |
6~11(月) | ─ | ─ | 15 | ─ |
1~2(歳) | 10 | 10 | ─ | 70 |
3~5(歳) | 10 | 10 | ─ | 110 |
6~7(歳) | 15 | 15 | ─ | 150 |
8~9(歳) | 15 | 20 | ─ | 180 |
10~11(歳) | 20 | 25 | ─ | 240 |
12~14(歳) | 25 | 30 | ─ | 320 |
15~17(歳) | 20 | 25 | ─ | 350 |
18~29(歳) | 20 | 25 | ─ | 330 |
30~49(歳) | 20 | 25 | ─ | 350 |
50~69(歳) | 20 | 25 | ─ | 350 |
70以上(歳) | 20 | 25 | ─ | 330 |
妊婦には以下の付加量がひつようです、
- 推定平均必要量に+5μg/日
- 推奨量に+5μg/日
※数値未入力の項目についてはデータがない、またはデータ不足のため未記載となっています。
※小児はデータ不足のため参照体重比を用いて目安量を算出しています。
セレンを取得できる食物
魚介類、肉類、卵に多く含まれます。
セレンが不足した場合の影響
セレン欠乏症の症状として、心筋症、筋痛症、筋炎、溶血、細胞性免疫障害があります。また、爪の異常や毛髪の異常,赤血球の大球性変化や貧血が報告されています。新生児では、赤血球の脆弱化、脱毛症、発育遅延、成長障害、脳症が挙げられます
セレンの不足・欠乏については以下を確認してください。
必須ミネラル-セレン(セレニウム)の効果効能と不足欠乏の症状
セレンの過剰摂取
セレンの場合、通常の食品において過剰摂取が生じる可能性は低いと考えられます。ただし、サプリメントの不適切な利用に伴って過剰摂取が生じる可能性があります。
セレンの過剰摂取については必須ミネラル-セレン(セレニウム)の過剰摂取による副作用(過剰症)をご覧ください。
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