カルシウムの過剰摂取による病気・過剰症

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カルシウムの過剰摂取によって、高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、前立腺がん、吸収障害、便秘、カルシウムアルカリ症候群(ミルクアルカリ症候群)などが起こる可能性があります。カルシウムを過剰摂取しても、腸が体内にとり入れる量を調節するため過剰摂取はまれですが、サプリメントなど過剰摂取で症状が出る場合があります。

 

カルシウムの摂取基準についてはカルシウムの機能・役割と食事摂取基準を確認してください。

 

カルシウム過剰症

 

高カルシウム血症

血液中のカルシウム濃度が異常に高値を示す状態のことを高カルシウム血症といいます。通常の人間の体は、体内のカルシウムが過剰にならないように調整されていますが、1日当り3g以上のカルシウムを長期間摂取した場合、高カルシウム血症を発症するリスクが高くなります。高カルシウム血症になる原因としては、血中のカルシウム濃度を調節しているビタミンDや、カルシウムを多量に含むサプリメントを過剰摂取することが挙げられます。特に、長期に過剰摂取はリスクがあがります。高カルシウム症で起こりうる症状は便秘や下痢、のどの渇き、食欲不振、頻尿、持続的な頭痛、食欲低下、金属的な味覚、咽気・嘔吐、異常な倦怠感などです。初期症状がないも場合もあります。進行すると、腎尿細菅結石、骨痛、筋肉痛、不整脈、持続的な癌痒感、激しい眠気、気分の変動が起こる可能性があります。また、高カルシウム血症の原因としては、副甲状腺などの異常も考えられます。

 

高カルシウム尿症

1日尿中カルシウムの排泄量が200mgもしくは4mg/kg体重を超える場合を高カルシウム尿症といいます。主に食事性高カルシウム尿症、特発性高カルシウム尿症、二次性高カルシウム尿症に分けられます。カルシウムの過剰症により、発症する可能性があるのは食事性高カルシウム尿症です。カルシウムの摂取量が1日3~4g以上になると腸管からのカルシウムの吸収量が増加し、高カルシウム血症になる可能性があります。また、ナトリウムは尿細管のカルシウムの再吸収を阻害するため、ナトリウムの摂取量が1日100mEqを超えるとカルシウムの排泄が有意に増加し、高カルシウムの尿症の原因となる場合があります。高カルシウム尿症になると、尿路結石症になりやすいことが知られています。

 

石灰化

石灰化とは軟部組織にカルシウム塩が沈着した状態です。硬化した組織などが形成されるのが特徴です。血中や組織中のカルシウム濃度が上昇した場合に、正常な組織に石灰化が起き転移性石灰化になる可能性があります。これにともない高血圧になる可能性もあります。

 

がん(癌)・前立腺がん

乳製品の過剰摂取が前立腺癌のリスクを上げることが報告されています。また、カルシウムや飽和脂肪酸の摂取が前立腺がんのリスクをやや上げることが確認されています。

 

吸収阻害

カルシウムを過剰摂取し、腸でカルシウム濃度が異常になると亜鉛・マグネシウム・食事でとった鉄分の吸収をさまたげる可能性があります。

 

便秘

カルシウムは腸管で吸収される際、水分も一緒に吸収されやすくなります。このため、カルシウムを過剰摂取すると便秘の症状になる可能性があります。

 

カルシウムアルカリ症候群(ミルクアルカリ症候群)

カルシウムアルカリ症候群は、ミルク(牛乳)の過剰摂取と共に炭酸カルシウムなどを同時に摂取したことが原因で高カルシウム血症が発生し、カルシウムの排泄が追いつかなくなった状態ことをさします。高カルシウム血症に伴う様々な症状が現れ、内臓組織の石灰化などが起こる可能性があります。

 

 

カルシウムの不足・欠乏については以下をご覧ください。

カルシウムの不足と生活習慣病と病気

カルシウムの効果効能と不足欠乏の症状

 

 

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