ビタミンKの機能・役割と食事摂取基準

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ビタミンKは脂溶性ビタミンに分類されます。天然に存在するビタミンKにはフィロキノン(ビタミンK1)とメナキノン類があります。フィロキノンは側鎖にフィチル基をもつ化合物で、メナキノン類は側鎖のプレニル基を構成するイソプレン単位の数(4~14)によって11種類の同族体に分かれます。このうち、栄養上特に重要なものは、動物性食品に広く分布するメナキノン─4(ビタミンK2)と納豆菌が産生するメナキノン─7です。フィロキノン、メナキノン─4及びメナキノン─7は、ヒトにおける腸管からの吸収率や血中半減期がそれぞれ異なることより生理活性も異なります。

 

ビタミンKの機能・役割

ビタミンKは肝臓においてプロトロンビンやその他の血液凝固因子を活性化し、血液の凝固を促進するビタミンです。肝臓以外にもビタミンK依存性に骨に存在するたんぱく質オステオカルシンを活性化し、骨形成を調節する役割があります。また、ビタミンK依存性たんぱく質MGP(Matrix Gla Protein)の活性化を介して動脈の石灰化を抑制する役割もあります。

 

ビタミンKの効果・効能については以下を確認してください。

ビタミンKの効果・効能

 

ビタミンKの食事摂取基準

ビタミンKの食事摂取基準は以下の通りです。

 

ビタミン K の食事摂取基準(μg/日)

年齢等目安量(男性)目安量(女性)
0~5(月)44
6~11(月)77
1~2(歳)6060
3~5(歳)7070
6~7(歳)8585
8~9(歳)100100
10~11(歳)120120
12~14(歳)150150
15~17(歳)160160
18~29(歳)150150
30~49(歳)150150
50~69(歳)150150
70以上(歳)150150

妊婦の場合の目安量は150ug/日です。

 

ビタミンKを取得できる食物

納豆、緑黄色野菜などに含まれます。

 

ビタミンKが不足した場合の影響

通常の食生活ではビタミンK欠乏症は発症しません。ビタミンKが不足すると血液の凝固が遅延します。

 

ビタミンKの不足・欠乏については以下を確認してください。

ビタミンKの不足と生活習慣病・病気

ビタミンKの不足・欠乏の症状

 

ビタミンKの過剰摂取

ビタミンKの類縁化合物であるメナジオンは、大量摂取すると毒性が認められる場合がありますが、フィロキノンとメナキノンについては大量に摂取しても毒性はありません。

 

ビタミンKの過剰摂取については以下を確認してください。

ビタミンKの過剰摂取による病気・過剰症

 

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