ビタミンKの働きと1日の摂取量は?血液を固める・骨をつくる働きと納豆・ワルファリンの注意

健康辞苑アイコン ビタミン

ビタミンKは脂溶性ビタミンに分類されます。天然のビタミンKにはフィロキノン(ビタミンK1)とメナキノン類があります。フィロキノンは側鎖にフィチル基を持つ化合物で、メナキノン類は側鎖のイソプレン単位の数(4~14)によって11種類の仲間に分かれます。このうち栄養の面で特に重要なのは、動物性食品に広く含まれるメナキノン-4(ビタミンK2)と、納豆菌がつくるメナキノン-7です。フィロキノン、メナキノン-4、メナキノン-7は、腸管からの吸収率や血液中に残る時間がそれぞれ異なるため、体の中での働きの強さも異なります。

 

ビタミンKの機能・役割

ビタミンKが活性化するたんぱく質(プロトロンビンなど・オステオカルシン・MGP)と働き

ビタミンKは肝臓でプロトロンビンなどの血液を固める因子を活性化し、血液が固まるのを助けるビタミンです。肝臓以外でも、骨にあるたんぱく質オステオカルシンを活性化し、骨がつくられる働きを調節します。また、ビタミンKを必要とするたんぱく質MGP(Matrix Gla Protein)を活性化して、動脈の石灰化を抑える役割もあります。

ビタミンKの摂取量と骨折、骨密度、心臓や血管の病気との関係を調べた研究はいくつかあり、十分な摂取が生活習慣病の予防に役立つ可能性が示唆されています。ただし、研究の数はまだ十分でなく、結果も一致していません。

ビタミンKの効果・効能については以下を確認してください。

ビタミンKの効果・効能

 

ビタミンKの食事摂取基準

食事摂取基準の指標(推定平均必要量・推奨量・目安量・耐容上限量)と、不足・摂りすぎのリスクの関係を示した図

ビタミンKの食事摂取基準は以下の通りです。数値は厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づいています(2025年度から2029年度まで使用)。

体は食事からのビタミンKのほかに、腸内細菌がつくるメナキノン類も利用していますが、その量はわかっていないため、食事摂取基準は食事から摂るビタミンKだけを対象にしています。

必要量を決められるだけの研究がないため、血液が正常に固まるのに必要な量をもとに目安量が決められています。日本では納豆を食べるかどうかで摂取量が大きく変わり、納豆を食べる人は平均336µg/日、食べない人は平均154µg/日という報告があります。納豆を食べない人にも健康上の問題は見られないことから、納豆を食べない人の平均摂取量(約150µg/日)が成人の目安量とされています。

ビタミンKの食事摂取基準(µg/日)

年齢等 男性 女性
目安量 目安量
0~5(月) 4 4
6~11(月) 7 7
1~2(歳) 50 60
3~5(歳) 60 70
6~7(歳) 80 90
8~9(歳) 90 110
10~11(歳) 110 130
12~14(歳) 140 150
15~17(歳) 150 150
18~29(歳) 150 150
30~49(歳) 150 150
50~64(歳) 150 150
65~74(歳) 150 150
75以上(歳) 150 150
妊婦 150
授乳婦 150

 

ビタミンKを摂取できる食物

納豆、緑黄色野菜などに含まれます。

血液を固まりにくくする薬のワルファリンは、ビタミンKを使って血液凝固因子がつくられるのを妨げる薬です。国立健康・栄養研究所の情報では、ワルファリンを飲んでいる人は、納豆・青汁・クロレラなどを摂ることについて、必ず医師に相談するよう呼びかけています。

食品ごとの含有量は以下を確認してください。

食品別ビタミンK含有量一覧

 

ビタミンKが不足した場合の影響

ビタミンKが不足すると、血液が固まるのが遅くなります。ただし、通常の食生活でビタミンKが不足することはまれです。ビタミンKの摂取量が少ないと骨折のリスクが高まる可能性も示されています。

ビタミンKの不足・欠乏については以下を確認してください。

ビタミンKの不足と生活習慣病・病気

ビタミンKの不足・欠乏の症状

 

ビタミンKの過剰摂取

フィロキノンとメナキノンは、大量に摂っても毒性は認められていません。日本ではメナキノン-4が骨粗鬆症の治療薬として1日45mgの量で処方されており、安全性に問題がないことが確かめられています。そのため、耐容上限量は設定されていません。なお、ビタミンKの仲間のメナジオンは、大量に摂ると毒性が見られる場合があります。

ビタミンKの過剰摂取については以下を確認してください。

ビタミンKの過剰摂取による病気・過剰症

 

タイトルとURLをコピーしました