ビタミンDの摂りすぎで起こること|高カルシウム血症と耐容上限量、大量に摂っても骨は強くならない

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日光を浴びて皮膚でつくられるビタミンDの量は体によって調節されているため、日光を浴びすぎてビタミンDの過剰症になることはありません。一方、食品やサプリメントから多くのビタミンDを摂り続けると、高カルシウム血症などが起こる可能性があります。

この記事では厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)や、国立健康・栄養研究所の情報をもとに、ビタミンDを摂りすぎたときに起こることをまとめます。

 

ビタミンDの耐容上限量

成人の耐容上限量(これ以上摂ると健康障害のリスクが高まる量)は、男女とも1日100µgです。高カルシウム血症をもとに決められています。1日1,250µgを摂って高カルシウム血症になった例が報告されています。

子どもの耐容上限量は年齢によって違い、乳児では1日25µgです。年齢ごとの値は次のとおりです(男女同じ)。

年齢 耐容上限量(µg/日)
0~5か月 25
6~11か月 25
1~2歳 25
3~5歳 30
6~7歳 40
8~9歳 40
10~11歳 60
12~14歳 80
15~17歳 90
18歳以上 100

※日本人の食事摂取基準(2025年版)の値です。

ビタミンDの摂取基準についてはビタミンDの機能・役割と食事摂取基準を確認してください。

 

ビタミンDを摂りすぎたときの症状

ビタミンDを摂りすぎると、血液中のカルシウムとリン酸の濃度が高くなります。その結果、腎臓や筋肉にカルシウムがたまったり、軟組織が石灰化したりします。腎障害が起こる可能性もあります。

症状としては、嘔吐、食欲不振、体重の減少などがあります。

MSDマニュアル家庭版によると、ビタミンDの過剰症は、非常に大量のサプリメントを何か月も摂り続けたときに起こります。はじめに食欲不振、吐き気、嘔吐が現れ、続いて筋力の低下、脱力感、神経過敏、高血圧が起こることがあります。カルシウムが腎臓、血管、肺、心臓などにたまり、腎臓が元に戻らない損傷を受けて腎不全になることもあります。

 

ビタミンD過剰症の検査と治療

同じくMSDマニュアル家庭版によると、ビタミンD過剰症は血液検査で調べます。ビタミンDを大量に摂っている人の血液でカルシウムの濃度が高いと分かれば、ビタミンD過剰症と診断されるのがふつうで、血液中のビタミンDの濃度も測ります。

治療では、まずビタミンDのサプリメントをやめます。必要に応じて点滴で水分を補い、骨からカルシウムが出るのを抑える薬(副腎皮質ステロイドやビスホスホネート系の薬)を使うこともあります。ビタミンDのサプリメントを飲んでいて、食欲不振や吐き気などが続くときは、医師に相談してください。

 

大量に摂っても骨は強くならない

ビタミンDは骨の健康に欠かせませんが、多く摂るほど骨によいわけではありません。

健康な55~70歳の311人に3年間ビタミンDを飲んでもらったカナダのランダム化比較試験では、1日100µg(4,000IU)や250µg(10,000IU)を飲んだ人は、10µg(400IU)の人に比べて、腕の骨の骨密度がかえって低くなりました。骨の強さには差がありませんでした。

骨折のリスクが高い70歳以上の女性2,256人を対象にしたランダム化比較試験では、年に1回12,500µg(500,000IU)のビタミンDを一度に飲んでもらったところ、偽薬の人より転倒が15%、骨折が26%多くなりました。

どちらも1つの試験の結果ですが、ビタミンDは多く摂るほど骨によいわけではないことを示しています。

 

サプリメントで摂るときの注意

ビタミンDのサプリメントを使うときは、食事から摂る分と合わせて耐容上限量を超えないようにしてください。海外の製品には、ビタミンDの量がIU(国際単位)で書かれているものがあります。1µgは40IUにあたり、成人の耐容上限量の1日100µgは4,000IUです。カルシウム剤や活性型ビタミンDの薬を使っている人は、医師や薬剤師に相談してください。

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